1ヶ月以上の休業・退職した従業員がいる企業割合は13.1%
先日、厚生労働省から「令和4年労働安全衛生調査(実態調査)」の結果が公表されました。この調査は、労働災害防止計画の重点施策を策定するための基礎資料および労働安全衛生行政運営の推進に資することを目的として、周期的にテーマを変えて調査が行われているものです。
今回の調査における事業所に対する項目は、労働安全衛生、労働災害防止活動及びそこで働く労働者の仕事や職業生活における不安やストレス、受動喫煙等の実態となっていますが、以下ではメンタルヘルスに関する事項を確認しておきます。
(1)メンタルヘルス不調による休業者等
過去1年間(2021年11月1日から2022年10月31日)にメンタルヘルス不調により連続1ヶ月以上休業した労働者または退職した労働者がいた事業所の割合は13.3%(前年調査10.1%)となっています。このうち、連続1ヶ月以上休業した労働者がいた事業所の割合は10.6%(前年調査8.8%)、退職した労働者がいた事業所の割合は5.9%(前年調査4.1%)でした。
(2)メンタルヘルス対策への取組状況
メンタルヘルス対策に取り組んでいる事業所の割合は63.4%(前年調査59.2%)となっており、これを事業所規模別にみてみると以下のようになっています。
1,000人以上 99.7%
500~999人 99.3%
300~499人 98.2%
100~299人 96.8%
50人~99人 87.2%
30~49人 73.1%
10~29人 55.7%
(3)ストレスチェック結果の活用状況
ストレスチェックを実施した事業所のうち、集団結果(部、課など)ごとの分析を実施した事業所の割合は72.2%で、その中で、分析結果を活用した事業所の割合は80.2%となりました。
現状として、メンタルヘルス不調による休業者の割合が増えていることから、企業としては継続的に対策を講じていく必要があります。