企業の対応が進む副業・兼業容認や不妊治療への支援
企業の対応が進む副業・兼業容認や不妊治療への支援
コロナ等による職場環境の変化を受け、企業の人事労務諸制度の見直しが積極的に行われています。そこで今回は労務行政研究所が行った調査から企業の人事労務諸制度の実施状況について見ていきたいと思います。なお、この調査の対象は、全国証券市場の上場企業(新興市場の上場企業も含む)3,647社と、非上場企業1,850社の合計5,497社で今回の集計は回答のあった292社の結果。
これによれば、企業の人事労務諸制度の実施状況は以下のようになっています。
90.8% 定年後の再雇用制度(役員は除く)
89.0% ハラスメントに関する相談窓口の設置
84.9% 内部通報制度
83.9% 仕事上での旧姓使用
82.5% ハラスメント防止規程の作成
81.8% 契約社員の雇用
79.8% オンライン面接
72.6% パートタイマー・アルバイトの雇用
69.5% メンタルヘルスに関する相談窓口の設置
69.5% 裁判員休暇
67.5% テレワーク
41.1% 心の健康を目的とするカウンセリング
40.1% フレックスタイム制
39.4% 副業・兼業の容認
34.6% 私傷病休職からの復職支援プログラム
34.6% 男性社員の育児休業取得促進
26.4% 70歳までの就業機会確保措置
16.8% 61歳以上の定年制
12.0% 不妊治療への支援
上位には法律で義務化されているものが多く並んでいます。一方、近年注目の以下の施策については、大幅な伸びを見せています。
■仕事上での旧姓使用
2018年 67.5%→2022年 83.9%
■副業・兼業の容認
2018年 10.7%→2022年 39.4%
■不妊治療への支援
2018年 4.5%→2022年 12.0%
今後も環境変化に対応し、こうした施策は継続的に見直されていくことでしょう。