2025年新卒者の初任給引き上げ
今春は多くの企業でベースアップが実施されたこともあり、初任給についても例年以上に大幅の引き上げとなりました。それでは来春の新卒採用、初任給の動向はどうなっているのでしょうか。本日は、東京商工会議所の「2025年新卒者の採用、インターンシップに関する調査」の結果を見ていくことにしましょう。なお、この調査の回答数は274社で、その従業員規模は以下のようになっています。
※20人以下:11社(4.0%) 21人~50人:34社(12.4%) 51人~100人:57社(20.8%) 101人~300人:84社(30.7%) 301人~500人:31社(11.3%) 501人以上:57社(20.8%)
(1)2025年新卒者の採用計画人数
「2024年新卒者の採用人数」と比較した「2025年新卒者の採用計画人数」の多寡については以下のように減らすという回答は1.1%しかなく、依然として採用意欲が高いことがよく分かります。
6.2% 大幅に増やす(50%以上)
22.6% 増やす(20%以上50%未満)
59.9% 同水準(同数・20%未満の増減)
1.1% 減らす((20%以上50%未満)
7.7% 2024年の採用は未実施だが、2025年新卒者の採用は実施
0.4% 2024年度も2025年度も採用実施予定なし
(2)2025年新卒者の初任給引き上げの実施状況
2025年新卒者の初任給引き上げの実施状況については以下のように引き上げが過半数となっており、来春も初任給水準の上昇が見込まれます。
52.2% 引上げ(引き上げる予定)
24.5% 据え置き(据え置く予定)
21.2% 未定、分からない
2.2% その他
(3) 2025年新卒者の初任給引き上げ率
(2)の設問で、「初任給を引き上げた(引き上げる予定)」と回答した企業を対象に集計した初任給引き上げ率の状況は以下のとおり。3.0%以上の回答が37.1%となっています。
6.3% 1.0%未満
24.5% 1.0%以上2.0%未満
19.6% 2.0%以上3.0%未満
7.0% 3.0%以上4.0%未満
15.4% 4.0%以上5.0%未満
14.7% 5.0%以上
12.6% 未定、分からない
このように中小企業においても新卒の採用意欲は高く、来春も大幅の初任給引き上げが行われる企業が多くなりそうです。