ブログ

2020.03.04
労働施策総合推進法について

コラム

労働施策総合推進法について

「労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律」では、労働者がその有する能力を有効に発揮できるようにするために必要な労働に関する施策の、総合的な推進に関する基本的な方針を定めることとされています。

労働施策総合推進法について

 働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律の中でいち早く改正施行(2018年7月6日施行)された「労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律」(以下「労働施策総合推進法」)では、労働者がその有する能力を有効に発揮できるようにするために必要な労働に関する施策の、総合的な推進に関する基本的な方針を定めることとされています。


 これに基づき、2018年12月28日、厚生労働省は、労働政策審議会労働施策基本方針部会での議論を踏まえ、労働施策基本方針を取りまとめました。この方針には、働き方改革実行計画に規定されている施策を中心とし、労働施策に関する基本的な事項、その他重要事項などを盛り込んでいます。



 働き方改革そのものは、「一億総活躍社会実現に向けた最大のチャレンジ」との位置付けから19項目にわたる対応策に取り組む10か年計画である「働き方改革実行計画」の名のもと、2017年4月1日からスタートしたものであることは、既に述べましたが、労働施策総合推進法は、当該計画に法的根拠を与えるものです。


 我が国の雇用施策の重点項目を列挙した同法4条1項には、その第1号には働き方改革そのものの内容が規定されています。



【労働施策推進法第4条(国の施策)1項1号の内容を筆者が要約】


① 各人が生活との調和を保ちつつその意欲及び能力に応じて就業することを促進すること。
② 労働時間の短縮その他の労働条件の改善すること。
③ 多様な就業形態の普及させること。
④ 雇用形態又は就業形態の異なる労働者の間の均衡のとれた待遇の確保に関する施策の充実させること。



 先ほど、「改正施行」と述べましたが、この法律は従来の雇用対策法を題名も含めて改正されたものです。もともと雇用対策法は、我が国における労働市場に関連する法律の基本法として1966年に公布されたもので、旧法の目的で「労働力の需給が質量両面にわたり均衡することを促進」とあるとおり、完全雇用の達成を目指す法律でした。



 現行法では、当該箇所は、「労働者の多様な事情に応じた雇用の安定及び職業生活の充実並びに労働生産性の向上を促進」に置き換わっています。失業対策よりも生産性向上というわけです。



 本法の改正が議論された労働政策審議会労働条件分科会・職業安定分科会、雇用等均等分科会同一労働同一賃金部会『同一労働同一賃金に関する法整備について(報告)』(2017年6月9日)に次の一文があります。この内容については、次回に述べたいと思います。





 賃金等の待遇は、労使によって決定されることが基本である。しかしながら 同時に、正規雇用労働者と非正規雇用労働者の間の不合理な待遇差の是正を進めなければならない。このためには、

(1)正規雇用労働者-非正規雇用労働者両方の賃金決定基準・ルールを明確化、

(2)職務内容・能力等と賃金等の待遇の水準の関係性の明確化を図るとともに、

(3)教育訓練機会の均等・均衡を促進することにより、一人ひとりの生産性向上を図る という観点が重要である。

 また、これを受けて、以下の考え方を法へ明記していくことが適当である。

●雇用形態にかかわらない公正な評価に基づいて待遇が決定されるべきであること

●それにより、多様な働き方の選択が可能となるとともに、非正規雇用労働者の意欲・能力が向上し、労働生産性の向上につながり、ひいては企業や経済・社会の発展に寄与するものであること

※労働政策審議会労働条件分科会・職業安定分科会、雇用等均等分科会同一労働同一賃金部会『同一労働同一賃金に関する法整備について(報告)』

会員ログイン
採用情報
労働保険申告 賃金集計表
中小企業支援センター通信