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2020.11.12
固定残業代・みなし残業代にすれば、何時間残業しても残業代の支払いは必要ないのか?

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固定残業代・みなし残業代にすれば、何時間残業しても残業代の支払いは必要ないのか?

固定残業代・みなし残業代で支払う場合、その残業代が何時間相当分なのか。金額はいくらなのか。雇用契約書等で示す必要があります。この記事では残業代の計算方法、端数処理の方法、雇用契約書への明記の方法などについて解説します。

月給者の残業代計算方法

1時間当たりの単価計算した後、割増賃金率をかけます。
1時間当たりの単価=月給÷1ケ月平均所定労働時間
例:
年間休日数125日 年間労働日数240日 1日の所定労働時間8時間の場合
240日×8時間÷12か月=160時間
1ケ月平均所定労働時間は160時間となります。

月給225,500円の場合、
225,500円÷160時間=1409.375
↓50銭未満切捨、50銭以上切上
1409円とします。
※最低賃金を下回らないようにご注意ください。
↓地域別最低賃金の全国一覧
地域別最低賃金の全国一覧はコチラ

時間外労働割増賃金率は25%になります。
1409円×1.25=1761.25
↓50銭未満切捨、50銭以上切上
時間外労働の単価は1761円となります。

↓その他の割増賃金
割増賃金のパンフレットはコチラ

固定残業代の計算方法・記載例

上記計算方法での雇用契約書記載例:
月給278,330円(30時間分の固定残業代52,830円を含む)

上記のように、何時間相当分、金額を示す必要があります。
<計算の詳細>
月給225,500円+時間外労働単価1761円×30時間
月給225,500円+固定残業代521,830円=278,330円

<固定残業代が無効になる例>
×月給278,330円(固定残業代30時間分相当を含む)
金額が明記されていない。
×月給278,330円(30時間分の固定残業代30,000円を含む)
残業代の金額が違法に低い。

上記のような間違いがあれば、固定残業代は無効となりますので、ご注意ください。
また、固定残業代の相当時間以上の残業をした場合、超えた時間については当然に追加で支払う必要があります。
逆に相当時間に満たなかった場合についても、雇用契約で定めた金額については支払う必要がありますのでご注意ください。

↓固定残業代の計算ツール 目安額になるので最終的には計算が必要です
固定残業代の計算ツールはコチラ

固定残業代のメリット・デメリット

★メリット
・残業の抑制につながる
・生産性向上につながる
・賃金計算の簡素化ができる
★デメリット
・必要以上の残業代を支払うケースがある
・残業が多い会社というイメージがある

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